葛飾茨十字教会の歴史
南千住に現在もある「千住基督教会」の働きの一部として、現在地に千住保育園分園・葛飾乳児院がたてられました。しばらくはそれぞれに活動していましたが、1944年の強制疎開令によって、千住基督教会も、葛飾に移転しました。それからしばらく時を経て、1950年12月に葛飾茨十字教会として千住から独立、葛飾学園の働きとともに、今も時を刻んでいます。現在の礼拝堂は1993年3月に建てられましたが、礼拝のためだけではなく、一階も二階も、多目的ホールとして、葛飾学園と働きを分かち合っています。
「聖公会」ってなんでしょう
仏教や神道にも様々な教派がありますが、キリスト教も二千年の歴史の中で、残念ながら様々なグループに分派しました。どちらが良いとかわるいとかという問題ではなく、言葉で表現することが難しい「神」という存在を、歴史や文化の中で翻訳してきた歴史と言えましょう。そういう意味では、お互いの考え方のちがいに敬意を払いながらも、教派を超えて、できることを協力して行っています。
「聖公会」は、カトリックとプロテスタントの中間に位置する教派で、ヨーロッパの宗教改革の時代にカトリックから分かれた「英国国教会」のグループの総称です。
日本国内では、「日本聖公会」という名称を用い、「聖書と伝統と理性」を3本柱としています。礼拝のかたちはカトリックと似ているところもありますが、カトリックに「反旗を翻した」(=プロテストした)という意味で、プロテスタントの仲間でもあります。
「聖公会」のネットワーク
東京都内では、33ほどの教会があるほか、聖路加国際病院、立教大学、立教女学院、香蘭女学校なども聖公会の精神を継承しています。また、世界160カ国に8千万人ほどの聖公会信徒がおり、教会や学校だけではなく、病院や福祉施設、またNPOなどの働きを通じて活動し交流も行っています。
また、「聖公会」の発祥地である英国の教会には敬意を払いますが、各国単位で独立した自治権をもっているので、組織体や細則については若干の違いや個性があります。